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Welcome to Yuzaka.
Yuzaka x Kameya
2019年8月に誕生したyuzaka (開業時の名称はBar & Stay Yuzaka)は旧かめや旅館の建物がリノベーションされ生まれ変わりました。
「かめや旅館」は大正時代初頭から営業をしていた温泉旅館であり、十和田湖観光の拠点として、周辺鉱山関係者の慰労場として、冬のスキー客の滞在先として、そして湯治場としても賑わった旅館と伝えられています。
しかし観光客の減少と後継者の不在により、平成時代の初めには閉館されていました。地域住民が日々利用する共同浴場(下ノ湯浴場)の向かいに立地しているにも関わらず、活用の目処も立たず徐々に荒廃していく姿がただ存在する状況が続いていました。
一方、宿名の"yuzaka"は、同地区に江戸時代から続く旧家の屋号(湯坂)から採られています。この家も代替わりを機に消滅しかけていた家でしたが、子孫である現オーナーが都会から移住して引き継ぎ、家の復活の象徴を込めて当ゲストハウスへ名付けることを決め、遠縁関係にあった当旅館物件の再生プロジェクトが2018年春に開始されました。
なお、ロゴマークや建物正面に配った木格子のデザインも、この家(湯坂)の家紋をモチーフにデザインされています。
深刻な少子高齢化が進む当地ですが、この地が本来持っているものや、将来的に活かされるべきもの等、あらゆる角度から施設の将来像について検討が重ねられた結果、Retreat型(日常から離れ、心と体を癒す場所・拠点を提供する)ゲストハウスのプランが練られ、開業から時が経った今でも試行錯誤の運営・チャレンジが続いています。
大切にしている事
「持続可能」「身土不ニ」「土地の神々・森羅万象との調和」
古代からこの土地を守られている八百万の神々、森羅万象、全てに日々感謝し調和の心を大切にした宿作りを
もともとこの土地が持っているエネルギーを滞在中に最大限に感じ取っていただける施設を目指しています。
建物は昭和中頃の建築ですが、出来る限り元の古い部分を残してリノベーションされています。やむを得ず解体された部分もありますが、そこから出された梁の再利用や、無垢材だけの使用、全て漆喰や珪藻土で塗り直された壁が特徴です。古い建具類も修繕しながら大切に利用し、一部のものは一旦研磨後、柿渋にここ十和田地区で採られたべんがらの染料を混ぜたもので塗り直されています。
ロビーやリビングなどのゲストが共用するスペースは、旧壁を撤去するなどして広々とした空間を確保し、居心地の良さを好評されています。計画当初より欠かせない存在だった内湯は、建物向かいの共同浴場に源泉がある温泉(大湯下ノ湯)を源泉掛け流しで供給しています。立て替えによって、当地の伝統や風習とモダンセンスが混在する木造の入浴施設として生まれ変わりました。
ダイニングラウンジ(Dinning KUROMANTA)では、以前湘南でヴィーガン料理の飲食店を自ら運営していて、ヨガ講師でもある当館女将(Eiko Suwa)がシェフとして、身土不二、テロワールを大切に、自生する野草や山菜、自然を大切にされている地域のエコファーマーとつながり厳選した食材の採用、伝統的な手作りの発酵調味料、綺麗な湧水を必要な分だけ大切に使わせていただき、土地のエネルギーを体感いただけるお料理のご提供をしています。
また施設で使用するものや備え付けのアメニティ類についても環境負荷の少ない製品やフェアトレードで作られた物を使用するなどし、Ethical消費を心がけ、またお客様へもご協力いただいています。なお使用電力は100%再生可能エネルギーで発電の電力供給者と契約し供給を受けています。
そして館内には、かつての旅館時代に使われていた道具類や、現オーナーの先祖代々が所有していた古いものなどが多用されている一方、新たに備え付けられた備品・調度品類には、出来るだけ地域の作家達の手による品々が置かれています。
食材、器、道具、テーブルや椅子、壁など・・宿の細部に宿るものに心を通わせ大切に使わせていただいています。