最近のグラスワインから(赤)
- 湯守(館主)
- 6月19日
- 読了時間: 3分
ナチュラルワインがブームだという記事をウェブに限らず新聞や雑誌でもよく目にする昨今、物価高の影響を受けて他のワインに負けじと、ナチュラルワインも価格が高騰してきています。イメージ的にその中心ゾーンは1本4千〜5千円代といったところではないでしょうか。正直申し上げて、もはや生活に余裕のある方々の飲み物になってしまったようにも感じます。因みに都市部のビストロやレストランで上記のワインをオーダーするとしますと、当然それはボトルで10,000~15,000円、グラスで1,000〜2,000円の具合の飲み物となります。
ただ申し添えさせていただくと、世界中のナチュラルワインの生産者さんたちは、ブームだから造っているのではなく、本当に自然に敬意を表し大切にされ、その自然からの恵みであり、農産物としてのワイン造りを行なっています。その為、大部分(あるいは全て)の作業は手作業によるもの。ですので、もともと1本あたりの製造コストとしては大量生産品よりも多くかかってしまうものではあります。
さて、本題に戻りまして、最近お出ししたグラスワインからのご紹介です。
以前より私どもも大のファンである、山形県南陽市赤湯のイエローマジックワイナリーさんです。ボトルやグラスでもよくご提案・ご提供させていただいていますので、常連のお客様は見覚え聞き覚えがお有りかもしれません。
今回は中でも定番中の定番、「ORDINARY ROUGE 2023」です。ラベルをよく見ていただくと、下の方にお箸が描かれています。つまり、和食によく寄り添う、日常使いのできるワインがコンセプトとなっています。品種は日本葡萄であるマスカット・ベリーAを主体に、メルローが入っています。冷やし気味で飲んでも程よい酸味で美味しく、また畑のつちっぽさも感じ、当宿の植物性のお料理はもちろん、秋田名物のきりたんぽ鍋やだまこ鍋にもよくあいました。
「何も足さない、何も引かない」というのがこちらのワイナリーのコンセプトですが、何も飾らない、農産物としての手造りワインという印象を得るかと思います。また、よくお客様に、「昨日は久々に1本(または2本)開けてしまったが、全然酔いませんでした」という感想も翌朝いただきます。本当に自然に生み出されたワインの証なのでしょう。
冒頭にナチュラルワインの価格のお話を少し致しましたが、イエローマジックさんは本当に価格面でも努力されている生産者様だと思います。こんなに美味しいワインたちですが、2千円後半〜3千円代が中心です。畑と醸造等の作業は殆どご夫妻でなされているそうです。可愛いラベルのデザインなんかも奥様が担当されています。
同じ東北産であるこちらのワインは、当宿のお食事によく合いますが、和食とともにワインを楽しまれたい方にもお勧めです。是非、下記の生産者様のリンクからチェックされて見て、お近くの販売店やネットショップからご入手されてみてください。
ここで改めて、当宿のシステムを”宣伝”させていただきますと、ボトルは小売定価価格+1,100円、Kura Wine Oyuで買ってきていただいたボトルは、1本あたりたったの880円の持込料で、ダイニングにお持ち込みいただき、ご夕食とともにお楽しみいただけるという、大変お得なシステムを設定しております。どうぞ、ボトルワインをお楽しみ頂けましたら幸いです。



